ラム酒をください。大盛りでください。
早くも金曜日。体感では年が明けてまだ2日ぐらいの気分だったけれど、そんなぼやぼやとした気分も、今日ついにぶっ飛ぶこととなる。
朝の仕事を済ませたあと、午前中は今日も編集者さんと打ち合わせだった。
場所は、以前に旅先で訪れた書店の店主さんに「その辺なら、いい喫茶店があるよ」と教えてもらったお店で、ずっと行ってみたかったものだから、「ここでお会いできませんか?」とわたしから編集者さんにお願いしたのだった。
足取り軽く向かう。たどり着いたのは、あまり広くはないけれど、なんともレトロで趣のあるお店だった。とても好みだ。店内をきょろきょろと見渡すと、すでに編集者さんが待っていてくれた。立ち上がって「こちらです」と微笑んでくれる。これまでにも何度かお会いしたことのある方で、1度「じっくりお話させていただきたいなあ」と思っていたから、ふたりきりでたくさん話せて嬉しかった。今後の予定を話したり、わくわくするようなお話をいっぱい聞かせてもらった。思った通り、おもしろくって素敵な人だ。
そして、こんなに寒くてもわたしはアイスコーヒーを頼む。体の芯からバキバキに冷え、凍えるようだったけれど、味がおいしかったので後悔はしなかった。本当にいいお店、いい人だった。
そして、急いで自宅に戻るか迷ったけれど、どうしても15:00までに仕上げなければいけない仕事があったために、打ち合わせたお店からほど近い、別の喫茶店に駆け込んだ。何度か訪ねたことのあるお店で、こちらもまたレトロで、雰囲気たっぷりだ。またしてもアイスコーヒーが飲みたかったけれども、前のお店のアイスコーヒーでバッキバキに体が冷えてしまっていたため、仕方なくラムミルクを頼んだ。ラム酒などという普段あまり飲まない飲みものであたためたくなるぐらいには、わたしの体の芯は凍っていた。おいしい。
締切時間までにまだ2時間ほどある。
なんとかその間に終わらせようと、さっそく取り掛かった。けれども読み直していると、細かな部分が気になって気になってしょうがない。微調整を繰り返しているうち、あっという間に1時間が経ってしまって、「あかん」と思った。まだ残り1時間があるけれども、こういう時は直感でわかる。「あかん、間に合わへん」。なんとか前に進めるも、やはり四苦八苦してしまい、編集者さんに「本当に申し訳ありません。もう1時間ください」とお詫びの連絡を入れさせてもらう。もともと15:00と、できもしない生意気な締切時間を提案したのもわたしだったのだ。本当に情けない。それからもなんとか格闘する。もう目がバッキバキだ。脳が沸騰してしまったので、クールダウンのため急いで自宅に戻って、それからもまたバッキバキで作業を続けた。その間に編集者さんから「時間は大丈夫なので、ある程度納得のいくところまで続けてください」と女神様のようなメールをいただいていた。ありがたさと申し訳なさで、さらにわたしはバッキバキになる。そして、なんとかかんとか仕上げたのが17:30だった。なんということだろう。なぜ15:00までにできると思ったんだ。生意気すぎる。心からの感謝とお詫びの気持ちを込めてメールを送り、わたしはヘナヘナとソファに座り込んでしまうのだった。
けれども、こんなフカフカしたところに座っている場合ではないのだ。
本来、15:00以降に着手する予定だった仕事が何もできていない……!! なんとか机に戻って原稿に取り組むのだけど、「あかん」と思った。こういう時もだいたい直感でわかる。「あかん。もう力が残ってへん」。この燃費の悪さたるや。だけども今日やらねばならないのだ。もしも、今週の前半でもっと頑張れていたなら、少しくらい休憩してもよかったかもしれない。けれども、月曜日のわたしも火曜日のわたしも、まだまだお正月に浮かれ、へらへら過ごし、ちっとも頑張れていなかった。なんとも情けない前半戦であった。シワだ。前半のシワが押し寄せている。大きな大きなシワ寄せで、わたしはもう身動きが取れなかった。グラスにアイスコーヒーをなみなみと注ぎ、今一度バッキバキに戻ろうと思ったけれども、なんだか、目元がとろんとしてきた。なんとか力を振り絞って、原稿を8割のところまで進めたものの、もうそれ以上の体力は残っていなかった。
今日は夫の帰りが遅いために、ひとり、焼きそば「UFO」のプチサイズを食べる。なんてお上品な量なんだ。お箸を洗いながら、「めっちゃ少ないやん」と、つい小さなひとりごとがこぼれた。本当は大盛りが食べたいぐらいだったのだ。
仕事と返済は計画的に。
来週こそ、月曜日から満遍なく頑張れますように。どうか健やかな1週間でありますように。
近いうちに大盛りが食べられますように。
※これはエッセイではなく、あくまで紙に書いているつもりの「日記」です。
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