これは何色ですか?

1月13日の日記です。
中前結花 2026.01.14
誰でも

また1週間が始まるけれど、今日は火曜日。
平日が4日間しかないことだし、今週は前半から頑張りたいなあと思う。

少し仕事をして、午前中はネイルの色を変えてもらった。
なんとなく、「春を待つ冬の色」をイメージして落ち着いたピンクを選んだけれど、これはなんという色なんだろうか。サンプルの番号を見てお願いしたものだから、名前がわからない。特に人見知りをする性分でもないのだし、雑談のように話しかければいいのだけれど、わたしはなぜだかネイルをしてもらっている最中にネイリストさんと話すことがほとんどない。
「これ、なんていう名前の色なんですか?」
たったそのひとことを躊躇っているうちに時間は流れ、あっという間に完成してしまった。
帰り道に「ピンクの種類」を調べてみたところ、「オールドローズ」という色がいちばん近いのかもしれない。オールドローズはバラの一種らしく、そういえば香水の種類としても聞いたことがあるような気がする。たおやかで香り高い種類なんだそう。今日もひとことも話せなかったけれど、仕上がりは満足だ。
来月は、「これ、なんていう色ですか?」と、ひとことくらい話しかけてみようと思う。

帰って原稿に取り組むのだけれど、ちょっとしたことがきっかけで胸がズンと重くなり、筆の進みはあまり良くなかった。6年ほど前に仕事で倒れる前にはなかった悩みだ。けれども今は、些細なことで落ち込み過ぎてしまう自分と共存している。これは否定せず受け入れながら、上手くやっていくしかないもので。感情を無視して頑張りすぎるのは良くないことだと、自分でよく知っている。
好きなものでも食べようと、ショートブレッドときな粉のお豆を食べた。心が少しだけ和らいでいくのがわかる。わたしは、この色の食べものが好物だ。きな粉にクッキー、ひよこ豆にザーサイ。
「これ、なんていう名前の色なんですか?」
「ラクダ色です」

なんとか「絶対にやる」と決めていたところまでは、2つの原稿を進めることができたから、今日のところは「良し」とすることにした。
あんまり自分に意地悪しすぎるのはいけない。

気分が上向いているときのわたし。心が動かなくなってしまうわたし。
饒舌なわたし。言葉が出でこないわたし。
この数年で、これまでよりうんといろんな「わたし」が顔を出すようになった。それでも、どれも「わたし」だから、携えて一緒に歩いていくしかないのだ。
嬉しい連絡もいただいたし、ネイルの色も気に入ったし、悪いことばかりの1日ではなかったはずだから。どうか落ち込み過ぎないように。

明日は外で仕事をしようと思った。天気も良いようだし、どこか伸び伸びできる場所で原稿を進めるのもいいだろう。書きたいことはある。書きたい気持ちもある。もっと上手く波に乗れますように。


※これはエッセイではなく、あくまで紙に書いているつもりの「日記」です。

無料で「中前結花「スプーンひとさじだけよ」」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら